【Column】自分の身体と向き合うブログ
腰痛持ち学生アスリートに多い「共通の体の使い方」
腰が痛い学生アスリートを見ていると、
実はある共通した体の使い方が見えてきます。
筋力が弱いわけでも、
ストレッチをしていないわけでもない。
それでも腰痛が出てしまうのは、
体の動かし方にクセがあるケースが多いからです。
腰痛持ちの学生に共通して見られる特徴
腰痛を抱える中学生や高校生には、
次のような特徴がよく見られます。
- 動き出しで腰が先に動く
- 下半身より上半身が主導で動いている
- 体幹が抜けたままプレーしている
- 片側に体重を乗せるクセがある
これらが重なると、
知らないうちに腰への負担が積み重なっていきます。
「頑張りすぎている腰」
本来、動作は
足・股関節・体幹・腕が連動して行われます。
しかし、この連動がうまくいかないと、
腰が代わりに動いてしまい、結果として痛みが出ます。
よくある体の使い方① 股関節を使えていない
腰痛持ちの選手で多いのが、
股関節の動きが小さい、または使えていないケースです。
本来、走る・踏み込む・構える動作では、
股関節が大きな役割を果たします。
腰で代わりに動いてしまう
股関節がうまく使えないと、
腰が代わりに回ったり、反ったりして動きを作ります。
この動きが続くことで、
腰に疲労が溜まり、痛みとして現れます。
よくある体の使い方② 体幹が安定していない
体幹が弱い=腹筋がない、ではありません。
使えているかどうかが重要です。
動きの中で体幹が抜けている
止まっているときは問題なく見えても、
走る・打つ・投げるといった動作の中で体幹が抜けると、 腰への負担が一気に増えます。
結果として、
「動くと痛い腰痛」になりやすくなります。
よくある体の使い方③ 左右差・利き側への偏り
スポーツをしている高校生ほど、
左右差や利き側への偏りが強くなります。
同じ側に負担が集中する
同じ方向への動きや、
同じフォームの繰り返しによって、 腰の同じ部分にストレスがかかり続けます。
その結果、
慢性的な腰痛につながることがあります。
体の使い方を変えるために大切な視点
腰痛を改善するために必要なのは、
痛い場所をどうするかではありません。
どう動いているかに目を向けることが重要です。
「どこが原因か」を考える
腰が痛い場合でも、
本当の原因は別の場所にあることが多いです。
動作全体を見直すことで、
腰に集中していた負担を分散させることができます。
まとめ
腰痛持ち学生アスリートには、
いくつかの共通した体の使い方があります。
・腰が先に動いている
・股関節が使えていない
・体幹が動きの中で抜けている
・左右差が大きい
これらに気づくだけでも、
腰痛への向き合い方は大きく変わります。
まずは「腰」だけを見るのではなく、
体全体の使い方を意識してみてください。
腰が悪くないのに腰が痛い?高校生の腰痛の正体
腰が痛い=腰が悪い。
そう思ってストレッチやマッサージを続けていませんか?
実は、高校生の腰痛では
「腰そのものに問題がないケース」が少なくありません。
この事実を知らないまま対処を続けると、
一時的に良くなっても、何度も腰痛を繰り返してしまいます。
腰が悪くないのに腰が痛くなる理由
腰は体の中心にあり、動きの中継地点のような役割をしています。
そのため、本来使うべき場所がうまく使えないと、
腰が代わりに頑張ってしまいます。
この状態が続くと、
原因は別にあるのに、痛みだけが腰に出るという状況が起こります。
「腰は結果であって原因ではない」ことが多い
高校生の腰痛では、
腰はあくまで負担が集まった結果であることが多いです。
つまり、腰をいくらケアしても、
負担を生み出している動きや使い方が変わらなければ、痛みは戻ってきます。
高校生の腰痛で本当によくある原因
実際に多く見られるのは、次のような状態です。
- 股関節が硬い・うまく使えていない
- 足首や膝の動きが制限されている
- 体幹が安定せず、腰でバランスを取っている
- 左右差や利き側への偏りが強い
これらがあると、
プレー中や日常動作で腰に負担が集中しやすくなります。
部活動をしている高校生ほど起こりやすい
部活動では、
同じ動き・同じ方向の動作を何度も繰り返します。
その結果、
体の使い方のクセが固定化され、腰痛につながることがあります。
ストレッチしても治らない理由
「腰が痛いから腰を伸ばす」
この考え方自体は間違いではありません。
ただし、原因が腰以外にある場合、
腰のストレッチだけでは改善しません。
一時的に楽になっても再発する理由
ストレッチで筋肉が緩むと、
一時的に痛みは軽くなります。
しかし、動き方が変わっていなければ、
練習や日常動作で再び腰に負担がかかり、痛みが戻ります。
本当に見るべきポイントは「動き」
腰痛を根本的に考えるなら、
「どこが硬いか」よりも「どう動いているか」を見る必要があります。
立つ・歩く・走る動作にヒントがある
何気ない立ち方や歩き方、
構えや踏み込み動作の中に、腰痛の原因が隠れていることは珍しくありません。
腰に頼らず、
股関節や体幹をうまく使えているかが大切なポイントです。
まとめ
高校生の腰痛は、
「腰が悪いから起こっている」とは限りません。
・腰は結果として痛くなっているだけ
・原因は体の使い方や動作のクセにある
・ストレッチだけでは変わらないケースが多い
こうした視点を持つことで、
腰痛への向き合い方は大きく変わります。
「腰ばかり気にしていた」という人ほど、
一度、体全体の動きに目を向けてみてください。
YouTubeを見続けても腰痛が良くならない理由
腰が痛くなると、まずYouTubeで「腰痛 ストレッチ」「腰痛 改善」と検索する。
これはとても自然な行動です。
実際、動画を見ながら体を動かすと、
一時的に楽になることもあります。
それでも、しばらくするとまた腰が痛くなる。
「ちゃんとやっているのに良くならない」
そんな経験をしている高校生は少なくありません。
YouTubeの腰痛動画が選ばれやすい理由
腰痛が出たとき、YouTubeが選ばれるのには理由があります。
- 無料で今すぐ見られる
- 動きを真似しやすい
- 「これをやれば治る」と分かりやすい
特に高校生やストレッチ初心者にとって、
手軽さと分かりやすさは大きな魅力です。
「とりあえず今の痛みを何とかしたい」心理
痛みがあると、
まずは今つらい状態を早くどうにかしたいと思います。
その結果、
即効性がありそうな動画に頼るのは、決して間違いではありません。
それでも腰痛が良くならない理由
YouTubeを見続けても腰痛が改善しないのは、
動画の内容が悪いからではありません。
動画という形式そのものに限界があることが大きな理由です。
原因が「腰」だと決めつけてしまう
多くの動画は、
「腰が痛い=腰をストレッチする」という前提で作られています。
しかしストレッチで何とかしようという腰痛の中には、原因が股関節・体幹・足の使い方にあることも珍しくありません。
自分の体に合っているかが分からない
動画は不特定多数に向けたものです。
あなたの体の状態、部活内容、成長段階までは考慮されていません。
そのため、
合っていないストレッチを続けてしまう可能性があります。
一時的に良くなった気がする理由
動画を見て体を動かすと、
血流が良くなり、筋肉が一時的に緩みます。
この変化で、
「良くなった」と感じることがあります。
動き方が変わっていない
問題は、
痛みが戻るときです。
普段の動き方や体の使い方が変わっていなければ、
部活や日常動作の中で、また腰に負担がかかります。
腰痛を考えるうえで本当に大切な視点
腰痛を改善するために大切なのは、
「どこを伸ばすか」ではなく「どう動いているか」です。
腰が頑張りすぎていないかを見る
本来使うべき股関節や体幹が使えていないと、
腰が代わりに動くことになります。
その状態が続くと、
腰はどんどん疲れ、痛みとしてサインを出します。
動画は「参考」にとどめる
YouTubeは、
体を動かすきっかけとしてはとても良いツールです。
ただし、
それだけで腰痛が根本的に変わるとは限らないことを知っておく必要があります。
まとめ
YouTubeを見続けても腰痛が良くならないのは、
あなたの努力が足りないからではありません。
・動画は万人向けで個別性がない
・原因が腰以外にあることが多い
・動き方が変わらなければ再発する
このことを知るだけでも、
腰痛への向き合い方は大きく変わります。
また、もしお子様が腰痛に悩んでいてYouTube動画を参考にする傾向がありましたら、上記のようなことをお伝えして、専門的な意見を求めるのも一つだと教えてあげてください。
「とりあえず動画」から一歩進んで、
自分の体の状態に目を向けてみてください。
仰向けドローインレッグリフトの効果とは?体幹が本当に使える理由
体幹トレーニングというと、プランクや腹筋運動を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際には、「体幹を使えているかどうか」と「きつい運動かどうか」は別物です。
今回ご紹介する仰向けで行うドローイン+レッグリフトは、
見た目は地味ですが、スポーツ選手の土台作りに非常に重要なエクササイズです。
ドローインレッグリフトで得られる主な効果
●腹横筋を中心とした深層筋の活性化
このエクササイズの最大の目的は、腹筋を「鍛える」ことではなく、
腹横筋を中心としたインナーマッスルを正しく使える状態を作ることです。
腹横筋はコルセットのようにお腹を包み、腰や骨盤を安定させる役割があります。
ここが使えない状態で運動を行うと、腰痛やケガのリスクが高まります。
●腰を反らさず脚を動かすコントロール力が身につく
レッグリフト動作では、脚の重さに引っ張られて腰が反りやすくなります。
ドローインを保ったまま脚を動かすことで、腰を安定させたまま四肢を動かす能力が養われます。
これは、走る・投げる・打つ・跳ぶといったスポーツ動作すべてに共通する重要な要素です。
なぜプランクの前に行う必要があるのか
フロントプランクは体幹トレーニングとして有名ですが、
腹横筋が使えないまま行うと、腹直筋や腰、肩に頼ったフォームになりがちです。
仰向けで行うドローインレッグリフトは、
重力の影響が少ない状態で体幹の使い方を学べるため、体幹トレーニングの導入として非常に優れています。
正しく体幹を使える感覚を身につけてからプランクへ進むことで、
「効いているつもり」ではない、本当に意味のある体幹トレーニングにつながります。
ドローインレッグリフトを行う際の重要ポイント
●お腹を薄く保ったまま呼吸を止めない
ドローインは息を止める動作ではありません。
お腹を軽く引き込んだ状態を保ちつつ、自然な呼吸を続けることが大切です。
●腰と床の隙間を一定に保つ
腰が反ったり、床に押し付けすぎたりしないよう注意しましょう。
「腰を安定させたまま脚だけが動く」状態が理想です。
●脚は高く上げすぎない
脚を高く上げることが目的ではありません。
コントロールできる範囲で動かすことが、体幹トレーニングとしての質を高めます。
動画で動きを確認する
実際の動きは、こちらのYouTubeショート動画をご覧ください。
体幹は「きつさ」ではなく「使い方」
体幹トレーニングは、回数や時間をこなすことが目的ではありません。
正しく使える状態を作ることが、ケガの予防やパフォーマンス向上につながります。
仰向けドローインレッグリフトは、学生スポーツからシニア世代まで、
幅広い年代に取り入れやすい、体幹づくりの第一歩となるエクササイズです。
自分の体を知ることがケガ予防とパフォーマンス向上に直結する理由
トップアスリートとして世界の舞台で結果を出し続けた室伏広治さんは、現役引退後もスポーツ科学の分野で研究を続けています。 中でも注目されているのが、自分自身の身体の状態を知り、機能を評価することの重要性です。
自分の体を“評価”するという発想
室伏さんらの研究グループが発案し、科学的に検証されたのが「KOJI AWARENESS(KOJIアウェアネス)テスト」というセルフ・スクリーニング法です。このテストは、特別な機械や道具を使わずに、自分で運動機能の状態を評価できる方法として開発されました。3
このテストは、世界的にもよく使われている機能性評価(FMS)と比べても同等の評価能力を持つことが確認されており、専門家がいない環境でも自分の体の弱点や機能低下に気づく手段として活用されています。4
体の“気づき”がパフォーマンスとケガに効く
室伏さんの研究(および関連研究)では、身体への気づき(bodily awareness)が高い選手ほど、トレーニング後の機能改善が進み、スポーツ障害(RRI)のリスクが低い傾向が見られています。 これは、身体の状態に自分で気づくことで、必要なケアや修正が早く行えるためと考えられています。5
技術だけでなく“身体の状態を知る力”を育てよう
スポーツの世界では、技術やパワー、持久力の向上が注目されがちですが、 自分の身体の状態・弱点・機能の偏りに気づくことは、同じくらい重要です。
身体の気づきは、単に柔軟性や筋力のチェックに留まらず、日常的な体の使い方や動作パターンを自分で理解し、改善する第一歩にもなります。
治療院でも“自分を知ること”を大切にしています
当院では、施術を行うだけでなく、まずはあなた自身の体の状態を一緒に確認することを大切にしています。 弱点や癖に気づくことが、
- ケガの予防
- パフォーマンス向上
- 効率のよいトレーニング
につながるからです。
室伏さんの研究が示すように、自分自身を知る力は、競技生活を長く健康に続けるうえで欠かせない要素です。ぜひ日頃の体の状態に意識を向けながら、技術と体の両方を育てていきましょう。




















