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指導者は知らない?学生スポーツ腰痛の原因と医学知識の重要性
指導者は医学知識を備えていないという事実
学生スポーツの現場では、腰痛や体の不調を訴える子どもが年々増えています。 その一方で、指導にあたる多くの指導者は「医学的な知識を体系的に学んでいない」という現実があります。
これは決して指導者を責める話ではありません。 むしろ、日本の学生スポーツが長年抱えてきた構造的な問題だといえるでしょう。
なぜ指導者は医学を学んでいないのか
多くの指導者は、元選手や経験者、あるいは熱意ある保護者として現場に立っています。 競技経験が豊富であることと、体の構造や機能を理解していることは、必ずしも一致しません。
日本のスポーツ現場では長く、 「自分がやってきた練習=正しい指導」 という価値観が受け継がれてきました。
そのため、解剖学・運動学・成長期の体の特徴などを学ぶ機会はほとんど用意されていないのが実情です。
その結果、腰痛の指導で起きやすい誤解
学生スポーツで多い腰痛指導の誤解が、 「腰が痛い=腹筋が弱い」 という単純な判断です。
そして行われがちなのが、起き上がり腹筋や回数重視の体幹トレーニングです。
しかし実際の現場では、 腹筋が弱いのではなく「腹筋が使えない状態」に陥っている子どもが非常に多く見られます。
反り腰という視点が抜け落ちている
腰痛を訴える学生の多くに共通しているのが「反り腰」です。
反り腰の状態では、
- 常に腰椎に負担がかかる
- 腹筋が入りにくい姿勢になる
- 股関節がうまく使えない
この状態で腹筋運動を行うと、腹筋ではなく腰ばかりを使う動きになり、 結果として腰痛を悪化させてしまうケースも少なくありません。
「腹筋ができない子」には理由がある
腹筋運動ができない子どもを見ると、 「サボっている」「根性が足りない」 と判断されがちです。
しかし実際には、
- 正しい姿勢が取れない
- 骨盤の位置が安定していない
- 体の使い方を知らない
といった、機能的な問題が背景にあります。
これは努力不足ではなく、「知らない」「教わっていない」だけなのです。
指導者に求められるのは医学の知識ではなく「視点」
すべての指導者が医学を専門的に学ぶ必要はありません。
しかし、
- 痛みが出ている背景を考える
- フォームや姿勢を疑う
- 無理に続けさせない判断をする
こうした視点を持つことは、子どもの体を守るうえで非常に重要です。
専門家と連携するという選択肢
腰痛や違和感が続く場合は、 スポーツに理解のある医療機関や鍼灸院など、専門家と連携することが大切です。
「治療」と「指導」を分けて考えることで、 子どもは安心して競技を続けることができます。
まとめ:指導者ができる最も大切なこと
指導者ができる最大の役割は、 「無理をさせないこと」「異変に気づくこと」です。
医学知識がないこと自体は問題ではありません。 しかし、その事実を理解したうえで、 専門家に委ねる判断ができるかどうかが、これからの学生スポーツには求められています。






